「お金」に関するマネーコラムです。家計・資産の基礎知識から豆知識、賢く活用する方法などをお届けしています。
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建築資材の高騰や人手不足、さらに省エネ住宅の義務化などが重なり、現在のマイホーム価格は高止まりを続けています。「家が欲しいけれど、どこも高すぎる……」とため息をついている方も多いのではないでしょうか。
ここで最も危険なのが、物件価格の高さにつられて、銀行が貸してくれる限界の金額までローンを組んでしまうことです。銀行が「買える(貸せる)と判断した金額」と、あなたが「将来にわたって無理なく返せる金額」は全く異なります。教育費や老後資金を犠牲にしないための、本当に安全な借入額のリアルを解説します。
住宅ローンの目安としてよく「年収の7倍〜8倍までなら大丈夫」という言葉を耳にします。例えば年収600万円なら4,500万円〜4,800万円といった計算です。
しかし、この「年収」は税金や社会保険料が引かれる前の「額面年収」であることがほとんどです。また、同じ年収600万円でも、独身なのか、子どもが2人いるのか、都市部に住んでいるのかによって、自由に使えるお金は全く違います。額面年収をベースにした一律の基準で借入額を決めるのは非常に危険です。
住宅ローンで後悔しないためには、額面ではなく「毎月の手取り月収」から逆算する必要があります。
理想的な住宅ローンの返済比率は、「手取り月収の20%〜25%以内」です。これをベースに、無理のない毎月の返済額と借入額の目安を見てみましょう(※金利1.5%、35年返済、元利均等で試算)。
手取り月収 30万円(額面年収 約450万円)の場合
安全な返済額(20%):毎月 6.0万円 ➡️ 借入目安:約2,000万円
限界の返済額(25%):毎月 7.5万円 ➡️ 借入目安:約2,500万円
手取り月収 40万円(額面年収 約600万円)の場合
安全な返済額(20%):毎月 8.0万円 ➡️ 借入目安:約2,700万円
限界の返済額(25%):毎月 10.0万円 ➡️ 借入目安:約3,300万円
手取り月収 50万円(額面年収 約800万円)の場合
安全な返済額(20%):毎月 10.0万円 ➡️ 借入目安:約3,300万円
限界の返済額(25%):毎月 12.5万円 ➡️ 借入目安:約4,200万円
物件価格が高騰している現在、この目安を見て「これだけしか借りられないと、希望の家が買えない」とショックを受ける方もいるかもしれません。しかし、これ以上無理をして借りてしまうと、毎月の生活費がカツカツになり、子どもの塾代が出せない、旅行に行けない、老後貯蓄が一切できないという「住宅ローン破綻(住宅貧乏)」に陥ってしまいます。
マイホームは人生を豊かにするための手段であり、目的そのものではありません。希望の物件価格に対して予算が足りない場合は、購入時期を遅らせて頭金を増やす、エリアを見直す、親からの援助を検討する、といった冷静なアプローチが必要です。
【本記事のデータ・指標の出典元】
住宅金融支援機構:「フラット35利用者調査」 (融資利用者の年収、購入物件価格、手取り収入に対する返済負担率(返済比率)の全国平均データ)
国土交通省:「住宅市場動向調査」 (近年における建築資材高騰・人手不足による新築・中古住宅の取得価格のインフレ動向)
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